【人事への転職】採用人事で求められる経験スキルは?中途採用・新卒採用のキャリアパスは?面接対策・気になる年収・転職難易度
人事職とは
人事職は、企業や組織における「人」に関する業務全般を担当する職種です。企業の成長や目標達成のために、従業員の採用、育成、評価、労務管理などを行い、職場環境を改善し、従業員のモチベーション向上を支える重要な役割を担います。
採用人事とは!?
採用人事とは、企業において新たな人材を採用し、組織の成長を支えるための重要な役割を担う職種です。採用活動の計画から実行までを管理し、企業のニーズに合った人材を確保するために、求職者との面談や面接、選考のプロセスをリードします。
採用人事のKPIは?
KPIをしっかりと把握することで、面接でのアピールポイントやミスマッチを防ぐことに繋がります。あくまでも一例ですが参考にしてみてください。
採用人事のKPI(重要業績評価指標)は、採用活動の成果や効率を見える化するための大切な指標です。具体的にどんな指標が使われるのか、わかりやすく説明しますね。
主な採用人事のKPI
- 採用人数:最終的に採用できた人数が、当初の目標に対してどうだったかを確認します。
- 応募者数:求人に対して、どれだけの人が応募してきたかを見ます。応募が少ないと求人の内容や露出方法を見直す必要がありますね。
- 内定率:面接まで進んだ候補者のうち、何人が内定を獲得したかの割合です。選考の効率を見るために重要です。
- 辞退率:内定を出したものの、辞退されてしまうケースの割合です。辞退が多いと、条件面やオファーのタイミングを見直す必要があるかもしれません。
- 入社率:内定者の中で、実際に入社した人の割合を指します。最終的にどれだけ採用が実現したかを確認します。
- 採用コスト:一人を採用するのにかかった総費用を算出します。広告費や人材紹介料などを含めます。
- 採用期間:求人を出してから、実際に採用が決まるまでの期間です。短いほうが効率的と言えますが、質も重要です。
- 早期離職率:入社後、短期間で辞めてしまった人の割合。早期離職が多いと、採用プロセスや定着のサポートに課題があるかもしれません。
これらのKPIを定期的にチェックすることで、採用のどこに課題があるのかを明確にし、次の採用活動に活かすことができます。
新卒採用と中途採用の違い、難易度はの違いは?
新卒採用と中途採用は、企業が人材を確保するための主要な方法ですが、そのプロセスや求められるスキル、難易度には新卒採用と中途採用には、それぞれ異なる特徴と難易度があります。
まず新卒採用ですが、主にポテンシャルや将来性を重視します。企業側は、経験の浅い学生を採用し、育成することを前提としています。
そのため、教育やトレーニングの体制が整っている企業が多く、長期的な視点での人材育成が重要となります。一方で、毎年の新卒採用シーズンでは、優秀な学生を確保するための競争が激しく、採用人数の確保が難しいこともあります。また、学生は即戦力ではないため、成果を出すまでに時間がかかることも考慮しなければなりません。
一方で、中途採用は、即戦力として活躍できる経験者を求める傾向があります。特定のスキルや実績が重視され、企業は短期間で成果を出してくれる人材を期待します。中途採用では、職種や業界の専門知識を持った人材が求められるため、採用のハードルが高くなる場合があります。特に競争率が高いポジションや、求められるスキルセットが高度な場合は、適任者の発見が難しいこともあります。
これらの違いから、新卒採用は長期的な育成を重視するため競争が激しいものの、中途採用は即戦力を求めるため、適切な人材を見つける難易度が高いという特徴があります。
新卒採用と中途採用、どちらの人事の方が転職しやすい?
新卒採用と中途採用の人事職は、それぞれ異なる役割やスキルを求められますが、どちらの方が転職しやすいかは、あなたのこれまでの経験スキルによります。
新卒採用の人事
新卒採用の人事は、主に大学生や新卒者を対象にした採用活動を行います。広報活動や学生とのコミュニケーション、大学との連携、説明会の企画運営などを行うため親和性があると良いでしょう。
大企業やベンチャー企業では、毎年恒例の新卒採用プロセスが重要視されるため、安定的な需要があります。しかし、新卒採用に特化したスキルは、中途採用の経験が求められる場面では汎用性が限られることがあります。
中途採用の人事
中途採用の人事は、即戦力となる人材の採用を担当し、求職者の経験やスキルを的確に見極める能力が必要です。
また、特定の業界や職種に精通していることが多く、採用ニーズの高い業界では特に需要があります。さらに、採用プロセスの短縮や即戦力採用が求められるため、専門性の高さや幅広い業務経験が評価されやすく、転職市場での強みとなります。
高学歴かつアピアランスに自信がある方は「新卒採用」クロージング力が高く、アウトプット力に自信がある方は「キャリア採用」の人事がおすすめです。
採用人事の求人は一般的に公開されていない理由
採用人事の求人は企業の内部機密や重要な業務に関わるため、慎重な採用が求められます。企業は信頼できる人材を確保するために、公開求人ではなく、転職エージェントや紹介を通じて人材を選ぶことが多い傾向があります。
また、採用活動自体が機密情報に関わるため、人事職の求人情報を公開すると、内部事情や人材のニーズが外部に漏れるリスクがあるため、慎重になるのです。さらに、企業は既存の人事部門内での異動や昇進によってポジションを埋めることも多く、新たな外部採用が必要になるケースは限られています。そのため、人事職の求人は非公開になることが多いため、複数のサービスをぜひ利用することをおすすめします。
一方で、企業がポテンシャル採用を行いたい場合や、採用コストを抑えたい場合には、自社サイトやWantedly、engageといったサービスを活用して採用人事を募集することも多く見られます。こうしたサイトでは、求人広告を無料または低コストで掲載でき、企業の魅力やビジョンを伝えながら人材を集めることができます。
特にWantedlyなどは、企業文化や働きがいをアピールすることで、共感を得た候補者からの応募が期待できます。また、engageのようなサービスは手軽に求人ページを作成でき、採用活動にかかる費用や時間を大幅に節約できるため、リソースが限られている企業にとっては魅力的な選択肢です。
未経験者、採用人事の平均給与は?
採用人事の給与は、経験や地域、企業規模、業界などによって大きく異なりますが、未経験者の場合は平均して年収300万円〜450万円程度からスタートすることが多い傾向があります。
ただし、企業によっては給与水準が高い場合もあります。経験を積んでいくことで、キャリアアップによる給与アップが期待できる職種の一つでもありますので、人事職へ強い希望がある場合は一度年収を落として挑戦することをお勧めします。
未経験で採用人事になる場合は、なぜ営業経験があると有利になるの?
未経験で採用人事になる際に営業経験が有利とされる理由は、営業職で培われたスキルが採用活動に直接活かされるためとされています。
営業職では、売上目標を達成するための戦略立案や実行が求められます。同様に採用人事でも、「採用人数」や「人材確保」という目標に向けて行動する力が必要です。営業での目標達成志向が採用活動でも評価されるポイントになります。
また営業職での契約交渉は採用活動では、給与や条件について候補者と交渉する場面が多く、営業で身につけた交渉スキルが、適切な条件で人材を確保するために有効です。入社の意思決定を促す「内定クロージング」では営業力が必要になります。
これらの理由から、営業経験がある人は未経験でも採用人事に挑戦しやすく、スムーズにキャリアチェンジができるとされています。
採用人事へ転職、資格は必要?
採用人事への転職を考える場合、資格は必須ではありません。それよりも重要視されるのは、実務経験や実際の業務で活かせるスキルです。
特に、採用活動においては、コミュニケーション能力、候補者を見極める力、そして企業ニーズに合った人材を採用できる戦略的な思考が求められます。
例えば、営業やマーケティング、人材業界での経験は、採用人事の仕事に直接役立つスキルがあります。企業のニーズを理解し、候補者との良好な関係を築きやすくなり、転職市場で高い評価を得ることが可能です。また、採用プロセスの効率化や人材データの分析といった実務経験は、企業の採用活動を効果的に推進するための重要な要素となります。
もちろん、資格があれば履歴書でアピールすることはできますが、実務経験や実際のスキルが最も重視されるため、転職の際は過去の経験や成果を具体的に示すことが採用につながる大きな要因です。
採用人事はリモート業務をしやすい?
一般的に、面接や選考の一部は対面で行われることが多く、また求職者とのコミュニケーションや説明、調整などが必要な場合があるため、オフィスに出勤する必要があります。
最近はオンライン面接や選考プロセスの導入が進んでおり、リモートワークの機会も増えている傾向にありますが、フルリモートの案件は少ないのが現状です。
加えて、未経験者でフルリモートを強く希望される場合は「育成」という観点でお見送りになる傾向が高まります。スキル経験を高めた上で働き方を柔軟に選択できるようになるのが一番の近道です。
未経験から人事職への転職、求められる経験スキルは?
未経験から人事職に転職する際、営業職以外で有利になる経験として、特に人材業界の経験が挙げられます。
求人媒体や人材紹介での2年以上の経験がある場合、採用の流れや業界のトレンドを理解しているため、転職活動で大きな強みとなります。これらの経験があれば、企業側が求める人材のニーズを把握しやすく、適切な採用戦略を立てることができます。
中でも人材紹介の経験は、企業と求職者の間に立ち、双方のニーズを結びつけるスキルが評価されます。
人事未経験者には、人材業界への転職をおすすめです!求人媒体や人材紹介の経験を積むことで、採用の流れや市場の理解が深まり、人事職へのキャリアチェンジがしやすくなりますよ。
採用人事を経験したあとのキャリアパスは?
採用人事を経験した後のキャリアパスは、幅広い選択肢が用意されています。採用活動で培ったスキルは、他の人事関連業務だけでなく、マネジメントや他職種への転換にも活かすことができるため、キャリアの広がりが期待されます。
まず、人事の専門性を高める方向としては、人材育成や労務管理など、HR全般の業務に関わる道があります。これにより、より包括的な人事業務を担当し、将来的には人事部長やCHRO(最高人事責任者)など、組織の経営層に近いポジションを目指すことも可能です。
また、採用における戦略策定やプロジェクト管理の経験を活かし、組織開発や人材戦略コンサルタントとして活躍することもあります。特に、企業の成長や人材活用におけるアドバイザーとしての役割を果たすことができ、企業外から広く影響を与えるポジションを選ぶこともできます。
さらに、採用人事の経験を通じて得た交渉力や対人スキルを応用し、営業職やビジネス開発、またはマーケティングといった職種へのキャリアチェンジも考えられます。これらの職種では、クライアントとの関係構築や戦略立案が重視され、採用活動で培ったスキルが大いに活かされます。
このように、採用人事の経験は、HR分野内での専門性を高めるキャリア、もしくは他分野への広がりをもたらすキャリアのどちらにおいても、柔軟に対応できるスキルセットを持つことが強みとなります。
人事職に強みがある転職エージェントは利用すべき?
人事職への転職を考えている方にとって、専門性の高いサポートを受けられる「人事に特化した転職サービス」の利用は大きな力となります。採用や労務管理、育成といった幅広い人事業務を深く理解したエージェントが、あなたの経験やスキルを最大限に活かし、最適な職場探しをサポートしてくれます。
ここでは、そんな「人事職」に特化した転職サービスをいくつかご紹介しますので、ぜひご活用ください。
こうしたエージェントは、人事業界の最新動向や企業が求める人材像に深い理解を持っています。そのため、企業がどのようなスキルや経験を重視しているか、転職市場でのあなたの強みや改善点を的確にフィードバックしてくれます。
また、採用人事特有のスキルセット(コミュニケーション力、交渉力、組織管理能力など)をアピールできるアドバイスも提供してくれるため、効果的な転職活動が可能です。
さらに、人事職に強みがあるエージェントは、独自のネットワークを持っており、一般には出回らない求人情報や非公開求人にアクセスできる点も大きなメリットです。企業との深い関係を築いているエージェントは、あなたに合った求人をいち早く紹介してくれる可能性が高く、他の求職者に比べて有利な立場で転職活動を進められます。
最終的に、転職エージェントを利用することで、自分の市場価値を正確に把握し、より良い条件の職場に転職するチャンスが広がるため、人事職に転職を考えているなら、専門エージェントの利用は大いにおすすめです。