【保険業界から転職】生命保険・損害保険からの転職・中途採用・就職・面接対策・転職難易度をプロが解説
「生命保険・損害保険会社からの転職」を考えている皆様へ。
このガイドでは、保険業界で培ったスキルや経験をどのように他の業界や職種に活かせるか、転職の際に役立つ情報を提供します。
保険業界は専門知識が求められる一方で、顧客対応や問題解決能力など、多くの職種に共通するスキルを磨くことができる業界でもあります。
新しいキャリアに挑戦したい、スキルアップを目指したい、またはワークライフバランスを見直したいと考えている方にとって、このガイドが転職活動の羅針盤となることを願っています。
保険業界の経験は転職市場で高い
保険業界からの転職が有利な理由の一つは、業界で培われた高い営業力が、転職市場で非常に高く評価されるからです。
営業職には画像のようなヒエラルキーが存在します。保険業界は「無形個人営業」に該当するため下から3番目になりますが、保険商品の提案には、顧客のニーズを的確に把握し、それに応じた適切な商品を提案するスキルが求められます。
高度な顧客対応力やコミュニケーション能力は、他の業界でも非常に重宝されるため、例外として顧客対応や営業が求められる職種では即戦力として期待されます。
問題解決能力や柔軟な対応力は、どの業界でも価値が高く、特にコンサルティング業界やBtoBの営業職などで評価されるポイントとなります。
保険業界からの主な転職先
保険業界からの転職において、おすすめの転職先にはいくつかの選択肢があります。保険業界で培ったスキルは他の業界でも高く評価されるため、転職の幅が広がります。
1. 金融業界
保険業界での経験は、同じ金融業界内での転職に非常に適しています。無形商材の販売経験が活かされるため、銀行や証券会社、クレジットカード会社などでの営業職やマーケティング職が転職先として人気です。
ただ、同業界への転職に抵抗があると思いますので、異業界への転職でも十分可能性があります。
2. 無形商材の営業職
保険業界での営業経験を活かして、IT業界や広告業界、コンサルティング業界での無形商材の営業職に転職するのもおすすめです。顧客との長期的な関係構築やニーズに応じた提案スキルが、これらの業界で重宝されます。
保険業界に在籍する方は学歴が高い方も多いため「コンサルティング業界」の転職も十分可能性があります。
3. マーケティング職
営業ノルマから解放されつつ、顧客のニーズを引き出す能力を活かしたい場合、マーケティング職への転職も可能性があります。ただ、マーケティング業界では広告に関する知識・学習意欲が必要になるため面接対策や事前のインプットが重要になります。
4. IFA(独立系ファイナンシャルアドバイザー)
最近では、IFA(Independent Financial Advisor)への転職も増えています。IFAは金融機関から独立した立場で顧客に金融商品を提案する職種で、ノルマがないため、顧客の立場に立った営業が可能です。保険業界で培った営業スキルや金融知識を直接活かせる点・年収維持ができる大きなメリットがあります。
保険業界からの転職は、経験とスキルを活かして多くの分野で成功するチャンスがあります。自分の強みを理解し、それに合った転職先を選ぶことが重要です。
サービス名 | タイプ | 特徴 |
---|---|---|
マスメディアン | 特化型 | 広告・デジタルマーケティング・Web業界に強みがあるエージェントで、クリエイティブ職種にも強みがあります。 ポートフォリオの添削にも定評があります。 |
エンワールド・ジャパン | 特化型 | 外資系・グローバル企業への紹介に強みがあります。 登録には英語力が必要になりますので、TOEFL・TOEICなどの記載をお願いします。 店舗経営に関するグローバル支援を行うポジションもあるため興味がある方はおすすめです。 |
MS-Japan | 特化型 | 【管理部門に特化した特化】した大手転職エージェントです。「転職エージェントに相談できるサービス」と「求人サイト」の2つの機能を利用できます。 アドバイザーに相談せず、求人だけ閲覧したい方にもおすすめです。 経営企画・経理・法務・人事などの経験がある方は登録をおすすめします。 |
アスリートエージェント | 特化型 | 【スポーツ経験者】のための転職支援サービスです。 スポーツ業界・スポーツビジネス・プロ選手の支援に強みがあります。 |
ヒューレックス | 特化型 | 全国各地域の⾦融機関との提携した独⾃ネットワークにより、地元優良企業の⾮公開求⼈を数多く所有するサービスです。 Uターン/Iターン/地方移住されている方におすすめです。 |
Green | 特化型 | IT/Web業界に強いサービスです。 職種は不問ですので営業職・管理職・マーケティングなど希望条件を入力すると企業から『直接スカウト』が届きます。 |
マイビジョン | 特化型 | コンサルティングファームに特化した転職サービスです。 大学卒・1社経験・勤続年数3年以上の経験がある方におすすめです。 |
リクルートエージェント | 総合型 | 求人数No.1を誇る業界最大手の転職エージェントです。 全国・グローバルなどほぼ全ての業界・職種に対応しており、年齢制限も特にないため、まずは |
BIZREACH(ビズリーチ) | 総合型 | 転職者の多くの方が利用する転職サイトです。業界・職種は不問。 企業からの『直接スカウト』ヘッドハンターからの『スカウト』が届きます。 気になった求人へ応募もできるため、転職活動をする方は登録必見です。 |
JACリクルートメント | 総合型 | 専門性を活かした転職を考えている方におすすめです。 年収500万円以上の方をメインでサポートする両面型の転職サービスです。 業界・職種ごとにコンサルタントが在籍しているため、企業情報・面接対策などに定評があります。 |
doda | 総合型 | 20代・30代の転職なら【doda】転職もおすすめです。 リクルートエージェントと同様、業界・職種は不問ですが、中でも若手に強みがあります。 |
保険会社の営業職、外資系・内資系でキャリアは変わる?
保険会社の営業職において、外資系と内資系ではキャリアの構築方法や働き方が異なります。
外資系保険会社の特徴とキャリア
1. 成果主義の評価制度
外資系保険会社では、成果主義が強く、営業成績が評価の中心となります。これにより、短期間で成果を上げれば、昇進や高額のインセンティブが得られる機会が多いです。営業力に自信がある人にとっては、外資系の方がキャリアアップのスピードが速い傾向にあります。
2. グローバルなキャリアパス
外資系企業では、海外拠点への転勤や海外でのプロジェクト参加など、グローバルなキャリアの機会が提供されることがあります。英語力や国際的なビジネススキルが重要視されるため、国際舞台で活躍したい人に向いています。
3. 高い流動性
外資系では、雇用の流動性が高く、業績次第で早期にキャリアチェンジや他の企業への転職が求められる場合があります。これはリスクでもありますが、逆に自分の実力次第でキャリアの選択肢を広げることができます。
内資系保険会社の特徴とキャリア
1. 安定した雇用
内資系保険会社は、一般的に終身雇用に近い安定した雇用形態が特徴です。安定性を重視し、長期的なキャリア構築を希望する人にとっては魅力的です。福利厚生や年金制度など、長期的に働く環境が整っています。
2. 緩やかなキャリアパス
内資系企業では、キャリアの進展が外資系に比べてゆっくりであることが多いです。しかし、これは一方で、着実に経験を積み、信頼を築いていくことができるというメリットでもあります。社内での異動やジョブローテーションが行われることが多く、幅広い経験が積めることも特徴です。
3. 社内文化とチームワーク
内資系では、組織内のチームワークや上下関係が重視される傾向があります。長期的な人間関係を大切にし、社内文化への適応力が求められるため、協調性や社内の調和を重視する人に向いています。
外資系と内資系では、キャリアの進め方や評価の仕方に大きな違いがあります。外資系は短期間での成果とグローバルなキャリアを求める人に向いており、内資系は安定した環境での長期的なキャリア形成を希望する人に適しています。どちらが良いかは、個人のキャリア目標や働き方の価値観によって異なるため、自分に合った環境を選ぶことが重要です。
保険会社からの転職、経験者だからこその注意点
保険営業で培ったスキルは他の業界でも活かせますが、スキルの棚卸しを行い、自分が何を得意としているかを明確にすることが重要です。
保険業界は専門性が高いため、転職先が同じ金融業界であればキャリアの一貫性が評価されやすいですが、異業種への転職の場合、その一貫性をどのように説明するかがポイントになります。なぜ保険業界から他の業界に移りたいのか、どうしてその業界や職種を選んだのか、明確な理由とストーリーを持つことが重要です。
またインセンティブが高い場合は、他業種に転職する場合、給与や待遇が変わる可能性があります。特に、外資系保険会社で高いインセンティブや報酬を得ていた場合、転職後の収入が減少することを念頭に置く必要があります。
年収を下げたくない場合は経験が活かせるポジションで転職することをおすすめします。
保険会社からの転職、経験者だからこそ注意点したい転職理由の伝え方
保険会社から転職を考える際、特に注意したいのが転職理由の伝え方です。保険業界での経験者だからこそ、以下のポイントを押さえておくことが重要です。
1. ネガティブな理由を前面に出さない
転職理由として、現在の職場に対する不満を率直に述べるのは避けましょう。
例えば、「ノルマが厳しい」「業務内容にやりがいを感じない」など、ネガティブな理由ばかりを挙げると、面接官にマイナスの印象を与える可能性があります。代わりに、不満がある場合でも、それを前向きな理由に変換する工夫が必要です。
例: 「現在の職場では達成感を感じられる場面が多かったが、さらに新しい挑戦や成長機会を求めて転職を考えました。」
2. スキルの活用と成長への意欲を強調する
保険業界で培ったスキルや経験を、新しい職場でどう活かし、どのように貢献できるかを具体的に伝えることが大切です。また、転職先で新たに学びたいことや挑戦したいことを述べることで、成長意欲をアピールします。
例: 「保険業界で培った顧客対応力とリスク管理のスキルを活かし、貴社の新規事業に貢献したいと考えています。また、新しいマーケットの開拓に挑戦し、自身のスキルセットをさらに拡充させたいと考えています。」
3. 業界特有の経験を他業界にどう転用するか
保険業界の経験を持つからこそ、異業種に転職する際には、その経験がどのように他業界でも活かせるかを説明する必要があります。保険商品の販売や顧客との信頼関係の構築などは、他の営業職やコンサルティング業務などでも評価されるスキルです。
例: 「保険業界で無形商材の販売経験を積んだことにより、顧客のニーズを深く理解し、信頼関係を築くスキルを得ました。これらのスキルは、他業界の営業職でも十分に活かせると考えております。」
4. 転職理由に一貫性を持たせる
キャリアの一貫性を保つことも重要です。転職理由があまりに場当たり的だと、面接官に一貫性の欠如を疑われる可能性があります。現在の経験を次の職場でどのように発展させたいのか、そのキャリアパスを明確に伝えることがポイントです。
例: 「長年、保険業界での営業活動を通じて培ったスキルを、より広範囲なビジネス領域で活かし、新しいチャレンジに挑戦することでキャリアを成長させたいと考えています。」
保険会社からの転職理由を伝える際には、ネガティブな要素を避け、成長意欲やスキルの活用を前面に出すことが重要です。
また、自分のキャリアの一貫性を意識し、次の職場での目標や貢献できるポイントを明確に伝えることで、面接官に好印象を与えることができるでしょう。
保険営業から転職する方を数多く見てきましたが、傾向として転職理由がネガティブになる方があります。事例や例文はネットで検索することでヒットしますが、転職理由をポジティブなものにするのは中々難しいと思います。無理に転職理由を考えてもありふれた一般論になってしまい、採用担当にも取り繕っていることが見抜かれてしまうからです。自分1人では良い転職理由が思いつかないという人には、転職エージェントの利用をオススメします。
エージェントを利用すれば1人では対策のできない面接や志望動機の添削を行ってくれ、書類審査でも企業にプッシュしてくれるので採用確度が格段にアップするはずです。
保険業界から異業界への転職:年齢やタイミングはいつがおすすめ?
保険業界から異業界への転職を考える際、年齢やタイミングは非常に重要な要素となります。20代から30代前半は、比較的柔軟なキャリアチェンジが可能な年齢と言われています。
30代後半~40代前半の年齢層では、経験やスキルが重視されるため、異業界への転職でもこれまでのキャリアをどう活かせるかがポイントになります。この年齢での転職は、役職や給与など条件面での交渉力が高まる一方、新しいスキルを習得するための努力が求められることが多い傾向にあります。
40代以降での異業界転職は、比較的難易度が上がると言われています。特に新しい業界での即戦力を期待されるケースが多いため、自分の経験をどう活かし、どのように新しい業務に貢献できるかを明確にする必要があります。転職先では、マネジメントや専門的な知識が求められるポジションが多いため、これまでのキャリアの積み重ねを強みにすることが重要です。
保険業界からの転職:業界・職種に強みがある転職サービスの利用がおすすめワケ
業界・職種に強みがある転職サービスを利用することは、転職活動を成功させるための非常に有効な手段になります。
業界や職種に特化した転職サービスは、特定の分野に関する豊富な知識と情報を持っています。一般には公開されていない非公開求人にアクセスできる場合が多く、特定のスキルや経験を持つ人材を求める企業や条件が良い点も魅力です。
一般的な転職サイトでは得られない業界のトレンドや、職種ごとの最新情報、特定の企業の採用動向など、専門的な知見を提供してくれるため、自分に最適な求人を見つけやすくなります。転職活動がより効率的に進めたい方は、こうした特化型サービスの利用が強くおすすめです。
保険業界業界から転職を検討している方へ
最後までお読みいただき、ありがとうございました。
保険業界は独特の営業スタイルやカルチャーがあるため、他業種への転職ではカルチャーショックを受けることがあります。転職先の文化や働き方を事前にリサーチし、適応できるかどうかを見極めることが重要です。
生命保険や損害保険会社での経験は、転職市場においても大きな強みとなります。このガイドが、皆様の転職活動をスムーズに進めるための一助となり、新しい職場での成功へのステップとなることを心より願っています。これからの新しい挑戦が、皆様にとって実りあるものとなりますように、応援しています。