【常勤監査役とは⁉︎】監査役になるにはどうしたらいい?報酬は?
常勤監査役とは?
常勤監査役とは、会社の経営状況や財務状況を監査する役職で、定期的に行われる監査や業務の常勤での遂行が求められます。
日本の法律では、上場会社や大手の非上場会社など一定の条件を満たす企業には、常勤監査役の設置が義務付けられています。
常勤監査役は、監査役会の一員として、取締役や執行役員などの業務を監督し、企業の法令遵守や経営の透明性を確保することが求められます。
また、業務上の不正や違法行為などを発見した場合は、速やかに対処することが必要です。
常勤監査役には、公認会計士や税理士、弁護士などの専門家が就任することが多く、企業内部から選任される場合と、外部から選任される場合があります。
報酬は、取締役や社外取締役に比べると低めに設定されることが一般的です。
常勤監査役と監査役の違い
常勤監査役と監査役の違いは、主に業務の遂行方法や役割の違いにあります。
監査役は、一定期間ごとに定期監査を行うための役職であり、監査委員会に所属して取締役や執行役員の業務を監査することが求められます。
一方、常勤監査役は、会社の日常業務において、経営の透明性や法令遵守を確保するための役職であり、監査委員会に加え、取締役会や執行役員会にも参加して、業務を監査することが求められます。
また、常勤監査役には、常時監査業務を遂行することが求められるため、定期監査以外にも、監査対象となる業務の確認や調査、問題点の指摘や改善提言など、企業内部の業務に深く関与することが必要となります。
一方で、監査役は、定期監査を行うことが主な業務であり、常駐して業務を遂行する必要はありません。(非常勤監査役)
以上のように、常勤監査役と監査役は、役割や業務の違いがあります。
ただし、企業によっては、監査役と常勤監査役を両方設置し、それぞれが役割を分担することもあります。
常勤監査役の仕事内容
常勤監査役の主な仕事内容は、企業の経営状況や財務状況を監査し、法令遵守や経営の透明性を確保することです。
具体的には、以下のような業務があります。
監査業務の遂行
定期的な監査を行い、企業の業績や財務状況の正確性を確認します。
監査は、決算書類のチェックや、現場の業務を視察して問題点を発見するなど、様々な方法で行われます。
監査結果をまとめ、監査報告書を作成します。報告書には、企業の財務状況や内部統制の状況、監査結果に基づく改善提言などが記載されます。
経営者へのアドバイス
企業の経営者に対して、経営の透明性や法令遵守に関するアドバイスを行います。
また、企業内部の不正行為や法令違反のリスクについて警告することもあります。
監査委員会への報告
監査委員会に対して、監査結果や報告書を報告します。監査委員会は、取締役会に報告し、必要に応じて対応策を検討することがあります。
社内の監査人材育成
社内の監査人材の育成や指導にも携わることがあります。社内で監査を遂行する人材のレベルアップに貢献し、企業内部の監査体制を強化することが期待されます。
以上のように、常勤監査役は、企業内部で常駐して業務を遂行し、企業の監査、報告、アドバイスなど多岐にわたる業務を担当することが求められます。
常勤監査役の報酬
監査役の報酬は、常勤か非常勤かによっても報酬額は異なります。
報酬は企業の規模などによっても様々ですが、平均的な報酬としては常勤監査役で500~1500万円程度、非常勤監査役で100~500万円程度とされています。
常勤監査役の年収相場としては、週5勤務とすると600万円前後になることが多い印象ですが、時期的な勤務日数や勤務時間の変動により300万円代となることも多々あります。
非常勤監査を複数掛け持ちすることで、年収1000万円以上も可能です。
監査役への報酬は、監査を受ける企業から支払われますが、監査役への報酬の支払いは義務ではありません。
監査役の勤務実態
「常勤」は週3日でもいいのか?というような話題が浮上しますが、週休2日の会社であれば週5日いるのが常勤監査役ということになります。
そもそも監査役は取締役の職務の執行を監督する機関で、会社と委任関係にあるわけですから、その職務を適切に遂行できる限りにおいては、週何日というのはあまり重要ではない状況です。
常勤監査役を選任するのが求められているのは監査役会設置会社なので、監査役が常勤を「3日」でよいと考えるのであればそれでもいいのではないかと思います。
ただし、監査役の機能を十分に果たせなかった時に、責任を取らなければならない可能性が高まることは覚悟しておく必要があると思います。
監査役になるには…
監査役は基本的に自由に選ぶことができますが、実は監査役は誰でもなれるわけではありません。
監査役を取締役会で選任してしまうと、「監査する立場」と「監査される立場」が同じになるため、信憑性が薄くなります。
そのため、会社の取締役・従業員・会計参与・子会社の取締役などは監査役になることができません。
子会社の取締役などは監査役を兼務することができませんが、親会社の取締役などは監査役を兼務することができます。
常勤監査役になるためには、以下のようなステップがあります。
- 監査役の資格を取得する
常勤監査役になるには、まず監査役の資格を取得する必要があります。監査役の資格は、税理士や公認会計士などの有資格者や、企業実務経験者などが受験資格を持ちます。
詳細な受験資格や試験内容は、受験する監査役資格の種類によって異なります。 - 監査役の実務経験を積む
監査役の資格を取得した後、実務経験を積んで、監査役としての能力を高める必要があります。実務経験は、会計事務所や監査法人、企業内部の監査部門などで積むことができます。 - 常勤監査役の求人情報を探す
常勤監査役になるためには、求人情報を収集することが必要です。求人情報は、企業のホームページや人材紹介会社、就職情報サイトなどから探すことができます。 - 応募する
求人情報を収集したら、応募手続きを行います。履歴書や職務経歴書、自己PRなどをまとめて、企業に提出する必要があります。 - 面接や選考を受ける
企業からの面接や選考を受けて、採用された場合は、常勤監査役として就業することになります。
以上のように、監査役の資格を取得してから実務経験を積み、求人情報を収集して応募することが常勤監査役になるためのステップとなります。
社外取締役を扱う求人サービス
- 特定の業界/職種への支援に精通し、支援実績などのエビデンスの提出が可能なサービスかどうか
- サービスの利用、サービスを運営する企業へ直接訪問等を行い、ユーザーにとって良いサービスを提供できるかどうか
- 転職支援のプロからみても、サービスに定評があるか など
独自基準をクリアした”転職サービス”を掲載していますので、よろしければご活用ください。