【税理士の転職】面接対策・気になる年収・中途採用の求人動向は?転職先は?転職支援のプロががお伝えします
税理士として数年間従事されてきた方々であれば、「税理士としてもっと専門性の高い仕事をしたい」など様々な理由から転職を考えられていると思います。
税理士の働き方は以前と比べて多様化してきています。税理士の転職市場は、影響がまったくないわけではありませんが、概ね好調な状況です。
コロナ禍における採用控えといった傾向はあまり見受けられず、採用活動が比較的高く維持されているのが特徴です。
税理士求人の市場動向
コロナ禍における採用控えはあまり見受けられない一方で、即戦力採用を求める企業が増加したことにより、応募が集中し、経験者の求人レベルが上がっています。
20代~30代前半では未経験でも可能なスタッフ、30代中盤以降はマネジメントを期待されるケースが多いです。さらに、40代以上では、有資格者の中堅層が少ない税務・会計事務所の幹部候補として期待される求人があります。
税理士経験を活かした転職先
- BIG4税理士法人への転職
- 会計コンサルティングファームへの転職
- 税理士法人から一般事業会社への転職
- 独立系税理士法人
- 中堅、小規模の会計事務所
あるデータでは、税理士の転職希望業界は、会計事務所や税理士法人が約7割、一般事業会社が約2割、会計系・資産税系のコンサルティングファームが約1割を閉めています。
一方で、実際の転職先は、希望と変わらず会計事務所や税理士法人が大半で、次いで会計系・資産税系のコンサルティングファームとなっています。そしてもっとも少ないのが一般事業会社への転職となっております。
一般事業会社への転職が少ないのは、求人数が少ないためです。30代前半であればエントリーできる求人が大半で、それ以降になるとだんだん少なくなる傾向があります。一般事業会社で求められるスキル経験は高いこともあり、それまでに連結納税、組織再編、税務DD、国際税務等の高度な税務経験が求められつつあります。
会計事務所・税理士法人への転職
20代~30代前半では、法人顧問業務や申告書作成業務の担当者としての採用が多く、未経験でも可能な採用が多い印象です。
30代半ば以降は税務の実務に加えてマネジメントも期待されることになります。 40代以上では、幹部候補の求人、若手層への指導担当者等、経営や育成に携わる役割を求める求人も増えてきます。
経験よりも資格を重要視する事務所、資格よりも経験を重要視する事務所、コミュニケーション能力を重要視する事務所など、その事務所の規模やクライアントとの関わり方、社風や人員構成により、採用時に重要視すること項目は違います。
転職時には何を求められ、何を自分は転職で重視するのか考えておくことがポイントです
会計系および資産税系コンサルティングファームへの転職
コンサルティングファームにも様々ありますが、税理士および税理士科目合格者の方が転職するのは、会計系および資産税系のコンサルティングファームです。
会計系では、IPO支援、M&A、組織再編、事業再生等、クライアントの段階に合わせたサービス、決算早期化業務、連結納税導入支援などの導入支援業務などを提供しています。
資産税系では、相続税に富裕層に向けたコンサルや、少子高齢化等の背景によりニーズが増えている事業承継に対するアドバイス等を行います。
テクノロジーが日々発展していくなかで、記帳代行や申告業務だけではない強みを活かして差別化を図っているコンサルティングファームも増えています。
税理士からの一般企業への転職
一般企業への転職の際におさえておきたいのは、会計事務所・税理士法人やコンサルティングファームへの転職とは違って「専門知識」と「ビジネスに落とし込んだ提案」が求められます。
法人税務をはじめ、連結納税、組織再編、税務DD、国際税務等の高度で専門的な税務経験を活かしての転職は、成功確率が高いという実績があります。その他、システムの導入支援などの知識があれば優遇されます。
主な転職パターン
- 会計事務所、税理士法人 → 会計事務所または税理士法人
- 税理士法人、会計事務所 → コンサルティングファーム
- 税理士法人、会計事務所 → 一般企業
- 一般企業 → 会計事務所
税理士が転職を考える前に覚えておきたい選択肢
在籍中の税理士事務所で経験を積む
既に税理士事務所で働いている人は、転職をせずに実務経験を積んでいく方法も1つです。着実に実績を積み年収を上げていくという方法です。
実際の業務を通して経験を積むことで、自身のスキルに応じて順当に年収を上げることが可能です。
在籍している事務所の収益によりますが、所属する事務所の3年上の先輩の「生活水準」などを把握できるのであれば給与の上がり幅がイメージできると思います。
個人の裁量権が大きい税理士事務所なら、専門性の高い案件をより多く担当することでキャリアの差別化を図ることができます。
転職市場では広く浅いスキルは評価されづらいため、専門分野に特化した実績を積むことが何よりも大切となります。
企業税務の中でも特定分野に特化したブティック型税理士事務所では、より狭く深い税務知識と経験を身に付けることができます。
目先の年収を追いかけるのではなく、専門性をしっかりと身につけて将来の転職・起業などに備えるという方法も有効です。
キャリアプランに応じたスキルを習得する
税理士としての明確なキャリアプランがある場合は、将来に備えて自身のスキルに磨きをかけるのもおすすめです。
税理士事務所で働きつつ語学や資格の勉強を平行して進めたり、経営やコンサルの経験を積むのも良いでしょう。パートナー税理士が請け負う業務の一部を担当するなど、より高度な領域に自らチャレンジしていく姿勢も大切です。
税理士としてのキャリアに特殊なスキルを掛け合わせれば、正当な年収評価を得られる可能性も高くなります。
将来的な独立・共同起業を検討する
将来的な独立や共同起業を見据えて実績を積んでいくのも選択肢の1つです。
明確なビジョンを掲げることで、目標から逆算して実績やスキルを積み上げようとする意識が働きます。
通常の税理士業務に加えて、営業・経営・マネジメントなど多彩な領域を学ぶ必要がありますが、仮に独立しなかったとしても転職に有利なスキルを習得することができます。
最終的に雇用される働き方から脱却したい場合は、検討してもよいかも知れません。
その場合は、独立する上で「どこの事務所に所属していたのか」に加えて「どの税理士のもとで教育や仕事をしてきたのか」が、一定大切になります。
税理士のコミュニティでコネクションを作りながら、独立する機会を伺うのも1つです。
税理士が転職や退職を伝えるタイミング
一般的に、転職・退職の意思を伝えるタイミングとして適切なのは、退職の1〜3ヶ月前と言われます。
法律上は2週間で退職できると定められていますが、事務所が独自に『1ヶ月前まで』『2ヶ月前まで』と規定していることもあります。
もちろん、就業規則よりも法律の方が効力が強いので、2週間前に伝えて強引に辞めたからといって直ちに違法になるわけではないことは重々承知しているとは思いますが、後腐れのない退職を目指すのが社会人としてのマナーといえます。
可能であれば、事務所の繁忙期や携わっている案件が中途半端な状態は避けるなど、配慮することも必要でしょう。
履歴書・職務経歴書の準備
履歴書や職務経歴書の作成は非常に重要です。
税理士の転職で、一般的な書類通過率はおよそ30~40%程度であると言われていますが、通過率が20%未満の極端に低い場合は、採用側とのズレや内容が薄い可能性が考えられます。
選考を進める上で重要な書類となりますので、しっかり準備することをお勧めします。
事業会社の税務ポジションは、ビジネスサイドで活かせる経験をアピールする必要があるため、必要に応じて専門的な知見がある特化型の転職エージェントを活用することもお勧めです。
税理士には税理士の悩みを解決するサービスを利用して欲しい
税理士のキャリア相談を受ける中で、感じたのは「税理士は転職活動に対する悩みを相談できる相手がいない」ということ。
税理士業界は紹介で成り立ってきた背景から、他所の情報が意外と入ってこず、転職活動に関する情報はもっと少ないのが現状です。
また、少々言葉に棘があるかもしれませんが、「税理士先生」と呼ばれ知らず知らずのうちに天狗になっているケースがありました。
若手よりは30代後半になってくるとインハウスロイヤーへの転身は難しくなります。報酬も一旦下がる傾向もありますので、転職市場では高い傾向にあります。
定期的に自分のキャリアを棚卸しすることは、大切なのではないでしょうか。
税理士事務所の内情がわからない
税理士が転職する最も多い理由は「人間関係」のもつれだです。
税理士事務所によっては一度入るとなかなか抜け出せないブラック事務所も残念ながら存在しますが、多くの場合入所前にその内情を知ることが出来ません。
そのため、税理士事務所の案件をただ見るだけでは判断が難しいかと思います。日々の業務も多い中で、転職活動や自身のキャリアを考えるのは、正直かなり負担なのではないかと感じています。
自主的に転職活動ができる方も多いとは思いますが、税理士の専門家として企業や個人を幸せにされている方が、幸せではないのは、なんともいえない感情です…。
ひとつひとつの税理士事務所の内情を把握できることが、大切だと考えます。
税理士事務所の業務に「やりがい」を感じない若手も増えてくるでしょう。
キャリアを少しでも考えるきっかけになれば嬉しく思います。
では、どういった転職方法があるか。税理士には税理士にあった転職サービスを活用して欲しいと考えています。
税理士のキャリアを活かしたままどういった選択肢が良いのかを考えたい場合は、リクルートやdodaといったエージェントではなく、特化型のエージェントを理由をお勧めします。
税理士が業界特化型の転職サイト・エージェントを活用するメリット
まず、税理士が転職サイトを利用して転職活動をするメリットについて説明します。
各税理士事務所や企業のホームページを確認する必要がない
転職サイトでは、求人がある税理士事務所や企業の求人を一覧で確認することができます。
一件一件、税理士事務所や企業のホームページに求人があるかを確認することに比べると大幅に労力を削ることができます。
また、事業会社の税務ポジションは「非公開求人」として特定の転職エージェントに依頼しているケースも珍しくありません。
税務ポジションは、今後の事業戦略にも関わることもあり、公にできない情報も記載されていることから「非公開求人」としている場合があります。
また、転職サイトでは、他の求人と比較しやすいのがメリットです。
労働時間や給与水準などを見比べやすいので、自分に合った求人を選ぶことができます。条件の絞り込みをすれば、自分に合った条件の求人のみを抽出することもできます。
一方で、転職サイトに掲載されている表面的な情報だけでは、企業の内情を詳しく知ることはできません。面接に行く以外判断が難しいと思いますので、その場合は転職エージェントの活用が良いでしょう。
転職エージェントでは、自分の希望や経歴・スキルに合った求人紹介が可能です。その結果、自分では思いもつかなかったような好条件の求人に出会える可能性もあります。
担当者があなたの強みを採用担当者へ推してくれる
転職エージェントを利用すると、キャリアアドバイザーと呼ばれる担当者がつきます。
転職の日程調整、面接対策や書類添削のサポートを行います。優秀なエージェントを味方につけることができれば、エントリーをした後に、応募条件に足りないスキル経験があったとしても内面や「なぜ応募したのか」企業の採用ニーズに合わせたアピールを採用担当に行います。
直接応募、転職媒体で書類審査で不採用になってしまうケースも、キャリアアドバイザーのサポートで面接まで漕ぎつけることができる可能性があります。
私も転職エージェントを行なっていた時に「書類のお見送り」をひっくり返し、面接までに進んで内定のケースがあります。
ただ、これは企業の採用担当との関係性にもよるため、全ての方に対応ができるわけではありません。
履歴書や職務経歴書を添削してもらえる
転職活動では履歴書や職務経歴書が非常に大切です。転職は即戦力採用となるため、新卒の就職活動より厳選します。
そのため、履歴書や職務経歴書が魅力的ではなければその時点で落とされてしまいます。書類審査は、第一関門ともいえます。
転職サイトで経験豊富なキャリアアドバイザーのサポートを受けることで、企業ごとに合わせた内容、どのような内容を記載すれば良いか、どうすれば会ってみたいと思ってもらえるかなどアドバイスをしてもらえるのはメリットです。
面接の練習をしてもらえる
転職エージェントを活用することで、面接の練習を行います。
書類審査に通ったのにも関わらず、面接で上手く話せずに落とされてしまうのは、もったいないといえます。
面接のお見送りで多いのは、圧倒的な練習不足です。結論から話をすることができない場合や会社のビジネスモデルや事業内容を把握せずに望む、準備不足でのお見送りが挙げられます。
新卒時の就職活動よりもシビアに見られるので、きちんと練習して臨むべきといえるでしょう。
面談でよく聞かれる質問は?
過去、税理士事務所の面談でよく聞かれている内容を簡単に記載します。
- 自己紹介
- 経歴に沿った質問
- 1社目の入社理由、転職理由など
- なぜ税理士になったのか
- 今後のキャリアプランをどう考えているか
- 税理士事務所ではなく、なぜ事業会社を志望するか
- 税理士事務所で行なっていた仕事内容について
- どのような案件を対応していたのか
- 前の事務所での経験を教えてください
- 希望年収について
- なぜ一般企業ではなく税理士事務所で働きたいのか
- 希望勤務地はあるか
- 逆質問
- 最終的に内定を数社もらったら、どこに意思決定するか
- 意思決定の判断基準は何か
応募する企業や税理士事務所で内容が変わってきます。相手の意図を汲んだ回答ができるようにしっかりと準備しておきましょう。
特に転職エージェントの利用をおすすめしたいケース
大手の税理士事務所への転職を狙う場合
大手の税理士事務所は書類審査がかなり厳しく、半端な経歴ではまず採用されることはありません。
しかし、転職エージェントを利用すれば、担当のキャリアアドバイザーが採用担当者に直接求職者の良さを直接売り込んでくれる可能性があります。
特に専門性などが身についている場合には格上の税理士事務所を狙うこともできるので、履歴書や職務経歴書を充実させて、キャリアアドバイザーに売り込んでもらう方法も1つです。
税理士事務所から一般企業を目指す場合
税理士事務所と一般事業会社では風土や雰囲気が異なります。
税理士が一般企業を目指すのであれば転職サイト・転職エージェントを利用してサポートを受けたほうが良いでしょう。
一般事業会社で評価されやすい書類の書き方や面接対応を教えてもらえますし、収入や待遇などの交渉もスムーズです。
独自の審査基準に基づき業務提携
ユーザーの方に高品質なサービスを届けるため、精通した転職サービスを掲載しております。
- 特定の業界/職種への支援に精通し、支援実績などのエビデンスの提出が可能なサービスかどうか
- サービスの利用、サービスを運営する企業へ直接訪問等を行い、ユーザーにとって良いサービスを提供できるかどうか
- 転職支援のプロからみても、サービスに定評があるか など
独自基準をクリアした”転職サービス”を掲載していますので、よろしければご活用ください。
税務の転職はMS-Japanがなぜオススメか
今回は元転職エージェントとして「税理士転職」に定評があるエージェントを紹介します。
「税理士」の転職では必ず利用をしてほしい転職エージェントのサービスになります。士業の転職に特化しており、サービスや求人数も豊富にあります。
一方で地方にて転職活動をする場合は、転職サイト・indeedを並行して活用されることをおすすめします。
株式会社MS-Japanの求人は、経理・財務・人事・総務・法務・会計事務所・弁護士・公認会計士・税理士などに特化した人材紹介会社です。
大手監査法人・会計事務所、ベンチャーキャピタルとのネットワークをもち、関東・東海・関西の主要都市を中心に、大手上場企業、外資企業優良ベンチャー企業、会計事務所、監査法人、税理士事務所、金融機関まで、幅広いニーズに応えることができます。
支援可能な方は、20代~40代/50歳以上のシニア層まで幅広いのが特徴です。
以下のような方は、求人数・サポートも幅広くできることから活用をオススメします。
・管理部門職種での業務経験のある方(経理・財務/人事総務/法務/経営企画)
・弁護士の方
・公認会計士の方
・税理士の方
・税理士科目合格の方
・弁理士の方
・USCPAの方
・社会保険労務士の方
・会計事務所・監査法人・税理士法人での業務経験のある方
・法律事務所での業務経験のある方
・法科大学院修了生向けの就職転職支援
税理士・税務ポジション保有求人
大手・中小優良税理士法人から一般企業の経理職まで、幅広い求人があります。管理部門や士業に特化しているからこそ、独自の求人案件があるのも特徴です。
また、MS-Japanのような特化型の転職エージェントを利用するもう1つのメリットがあります。
それは「非公開求人」の取り扱いです。管理部門・士業は「採用枠」は少なく、マネジメントポジション(Mgrクラス)は競合に知られないよう「特定のエージェント」に非公開求人として採用を依頼しています。
管理部門・士業のポジションは企業の機密情報も多く保有することもあり、採用に慎重な傾向があります。
ぜひ、MS-Japanのような特化型のエージェントを活用しながら「転職サイト」「転職エージェント」「自主応募」などをしてみてください。
コンサルティングファーム特化:アクシスコンサルティング
アクシスコンサルティングは、コンサルティングファームに特化した転職エージェントです。
アクシスコンサルティングは、BIG4(デロイト、PwC、KPMG、EY)やアクセンチュアなど総合系コンサルティングファームの転職に強いエージェントです。
業界の実績が多いことからBIG4やアクセンチュアの独自求人も多数保有しています。
コンサル業界各社とのパイプがあり、業界に特しているため今回ご紹介させていただきました。
元転職エージェントとして関わりがあるのですが、非常に優秀な方が多く働かれている印象です。
◆登録がお勧めの方◆
・エンジニアなどのIT系人材
・現役コンサルタント
・税理士から会計コンサルティングファームへ強い関心がある方
・その他経営企画、事業企画、財務、会計士、金融系など経験がある方
◆ポイント◆
・ファーム毎の面接・選考対策を受けることができる
・パイプがあるため、書類審査や面接前後に候補者を推薦できる
・高年収
・一部事業会社への支援も可能
・対応エリアは関東圏・関西圏