■コラム

【管理職・マネジャー必見】タレントマネジメントとは!?メリット・デメリットについて解説します

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タレントマネジメントとは!?

タレントマネジメントとは、タレント(従業員)が持つ能力やスキルといった情報を重要な経営資源として捉え、採用や配置、育成に活用することで、従業員と組織のパフォーマンスの最大化を目指す人材マネジメントだ。

経営戦略を実現するために必要で、人材に関わる領域であれば、評価、処遇、採用、育成(教育)などの人事イベントすべてがタレントマネジメントに関係しているため、「タレントマネジメント≒人事戦略そのもの」といえる。

そして人事戦略は、目指すべき目標や人事課題によって企業ごとに異なる。企業ごとにタレントマネジメントの実践内容は異なるのが一般的だ。

タレントマネジメントの定義

タレントマネジメントに共通化された定義は存在しないが、各研究機関によって独自の定義が発表されている。

SHRMによる定義(2006年発表)

1948年創設のSHRM(Society for Human Resource Management:全米人材マネジメント協会)は、現在、約165カ国、約29万人の会員数を誇る。

2006年にSHRMはタレントマネジメントを以下のように定義している。

“人材の採用、選抜、適切な配置、リーダーの育成・開発、評価、報酬、後継者養成等の各種の取り組みを通して、職場の生産性を改善し、必要なスキルを持つ人材の意欲を増進させ、その適性を有効活用し、成果に結び付ける効果的なプロセスを確立することで、企業の継続的な発展を目指すこと”

リクルートワークス研究所による定義(2013年発表)

2013年、リクルートワークス研究所の石原直子人事研究センター長による「タレントマネジメント」の定義は以下のとおりである。

”タレントマネジメントとは、組織における個人ひとりひとりの能力とリーダーシップを最速で開花させることによって、組織内のリーダーシップの総量を極大化させ、より高いビジネスゴールを達成することを目的とした、上司・本人・人事による成長促進のためのプロセスである”

タレントマネジメントを行う目的

・最大の目的は経営目標の実現
タレントマネジメントの最大の目的は、「売上・利益を上げる」「事業を拡大する」といった企業の経営目標を、人事戦略の視点から実現していくことだ。

この視点を忘れてしまうと、「タレントマネジメントをするためにタレントマネジメントをする」というような手段の目的化が起こりがちですので注意が必要である。

タレントマネジメントがもたらす効果

  • 人材の調達
  • 人材の育成
  • 適材適所による成果の最大化
  • 人材の定着

タレントマネジメントを行うことで、企業が求める人材像と現状とのギャップを見い出すことが可能だ。その差を埋めるために「採用」「育成」が必要になる。

人材の強みを把握し、適材適所による成果(パフォーマンス)の最大化を行い「人材」と「能力を発揮できるポジション」のマッチングによって、個人と組織の成果を最大にしていく必要がある。

タレンドマネジメントでは、各人材の能力・スキル・経験などを見える化する必要があり、企業ごとに明確な評価基準の設定が必要だ。

また、「キャリア自立」「人生100年時代」など多様な働き方が求められるため、人材の定着を行うためにタレント(従業員)のキャリア志向、キャリアプランの把握は大切になる。タレントマネジメントを行うことで、やりがいの創出、モチベーションの維持、キャリア開発などの人材定着が効果として見込める。

タレントマネジメントの効果


こちらでは主に優秀人材(リーダー候補)を対象としたタレントマネジメントの効果についてご紹介する。

※参考文献『Effectiveness of talent management strategie』Pamela Bethke-Langenegger,Philippe Mahler and Bruno Staffelbach(2011)

人材に対する効果

・タレントの満足度、モチベーション、エンゲージメントが向上する
タレントの持つ特性やエンゲージメントレベルに合わせてキャリア開発や目標を提供するため、仕事の満足度、モチベーション、コミットメントが高くなる。

・タレントの仕事の質と能力が向上する
タレントマネジメントによって、優秀なタレントを企業が確保し続けようという活動がタレントのコミットメントを高め、企業での継続的な成長につながることから、仕事の質と能力の向上が期待できる。

・組織に対する効果
タレントが企業に魅力に感じ、信頼が厚くなる。タレントの特性やニーズに合わせて目標設定や育成を行うため、タレントに企業からの投資や信頼に応えたいという思いが生まれ、企業をより魅力的に感じ、信頼が厚くなる傾向がある。

・顧客満足度が向上する
タレントマネジメントは、顧客満足度の向上にも効果があると言及される。その理由は、従業員のコミットメント向上の結果生まれる、長期的な顧客との関係が影響しているとの可能性が指摘される。タレントとして育成が継続され仕事の質が高まることも、顧客満足度の向上の要因と考えられる。

・利益やコストに対する効果
組織の成果に強い影響を与える。経営目標や戦略の方向性と合致させたタレントマネジメントの実践は、企業の利益に優位な影響を与えるという結果が出ている。その理由は、具体的な戦略に合わせて人事施策を行っているため、余計な調整コストがかからず、また相乗効果が得られるからだと考えられている。

・採用や育成コストが削減できる
外部からではなく、内部から経営戦略やプロジェクトに必要な人材を発掘するため、採用コストの削減が見込める。また、内部の人間を異動させることは、新しい人材を採用するよりは、環境にも馴染みやすく、育成コストの削減が期待できる。

タレントの社内異動を有効に活用することで、組織の代謝を良くする効果があり、結果として従業員の活躍やエンゲージメントの向上に繋がる効果が見込める。

タレントマネジメントの導入

まず最初にタレントマネジメントの目的・目標(経営戦略と人材戦略のひもづけ)が大切になる。

どのような目的でタレントを増やすのか、どのくらいタレントを増やすのか、タレントマネジメントを採用することによってどんなタレントを持った社員を率いる企業を目指すのかなど、目的、目標が明確でなければタレントマネジメントを導入をしても上手くいかないことがある。

5~10年というスパンの経営戦略(事業戦略)をもとに、どういったタレントが必要か、そのポジションがどれくらいの数かなど、人材戦略をあらかじめ明確にしておく必要がある。

企業規模が大きくなればなるほど、一人ひとりのタレントを個別に把握しておくことが困難になる。

タレントマネジメントシステムの選び方

①目的:システムでなにをしたいのか
②使いやすさ:誰でも使えるUIか
③価格:導入しやすい価格帯か
④実績:信頼できる実績か、評判はいいか
①目的:システムでなにをしたいのか

タレントマネジメントシステムには、目的に応じてソフトの開発が行われています。その目的は、組織の活性化を図るもの、社員のモチベーション管理しながら適材適所を狙うもの、人材開発に主眼を置くもの、社員の目標管理や成果の見える化に特化したものなどさまざまです。システム導入で自社は何を果たしたいのか、その目的からマネジメントシステムを比較検討することが大切です。

②使いやすさ:誰でも使えるUIか(経営層、マネジメント層が使えなければ意味がない)
次に考えておきたいのは、ソフトの使いやすさです。人事部といった一部の人間、もしくはシステム管理者のみが使えるソフトでは問題があります。

タレントマネジメントを基軸にした人材戦略が、経営戦略と密接にひもづけられているのは前述のとおりです。経営層やマネジメント層までが使いこなせるソフトでないと、せっかくのシステムが単なる人事管理ソフトのひとつとして、日常業務の中に埋没してしまいます。

また、マネジメント層も取り込めるソフトであることは、運営上、経営判断が必要になった場合、スムーズに話を進めることができます。みんなが使いやすいシステムであることは、すなわち、みんなで一致団結してPDCAを回すことができる理想的なシステムなのです。

③価格:導入しやすい価格帯か
さらに押さえておきたい点は、価格です。せっかく投資をしても金額に見合う効果が得られなくては、システムを導入する意味はありません。費用対効果が得られるかどうかは、外せないポイントであることは覚えておきましょう。

④実績:信頼できる実績か、評判はいいか
最後に、導入しようと考えているタレントマネジメントシステムは、信頼に値する実績があるかどうか、評判はどうか、といったことも徹底調査しましょう。実績の多いシステムは、それだけ多くの事例をシステムに反映できるので、システム自体の完成度も高くなります。また、実際のユーザーが使用した際の評判も確認すれば、自社で導入した際の具体的イメージもわくでしょう。

タレントマネジメントのツール

調べてみるとタレントマネジメントツールは65以上あることが分かりました。(HR NOTEより抜粋)

▼人材管理

  • jinjer 人事|株式会社ネオキャリア
  • HR君|株式会社エクサウィザーズ
  • Performance Cloud|株式会社サイダス
  • WiMS/SaaS 人材マネジメントシステム|株式会社ソリューション・アンド・テクノロジー
  • カオナビ|株式会社カオナビ
  • HITO-Talent|株式会社パーソル総合研究所
  • huub HR|株式会社ヒューマンテクノロジーズ
  • HCM Suite|SAP SuccessFactors
  • Sharin|Sharin株式会社
  • sai・reco|株式会社アクティブ アンド カンパニー
  • タレントパレット|株式会社プラスアルファ・コンサルティング
  • EHR 人事管理|株式会社レジェンダ
  • Kenexa|日本アイ・ビー・エム株式会社
  • COCOREPO|株式会社クラウディア
  • ESI(Enterprise Skills Inventory)|株式会社ワン・オー・ワン
  • POSITIVE|株式会社電通国際情報サービス
  • Workday ヒューマン キャピタル マネジメント|株式会社豊通シスコム
  • Cornerstone OnDemand|コーナーストーンオンデマンドジャパン株式会社
  • スマートカンパニー|株式会社 日進サイエンティア
  • SilkRoad Performance|SilkRoad
  • Rosic|インフォテクノスコンサルティング株式会社
  • 人事奉行i10|株式会社オービックビジネスコンサルタント
  • EHR 人事管理|株式会社レジェンダ
  • TimePro-XG人事|アマノ株式会社
  • EchoPack人事管理システム|株式会社 エコー・システム
  • Skill binder|株式会社 日立システムズエンジニアリングサービス
  • モノドン|株式会社くじらシステム開発
  • Better Engage|株式会社BtoA
  • SKILL NOTE|株式会社イノービア
  • SMART LINK人事管理システム|NOCアウトソーシング&コンサルティング株式会社
  • GrowOne Cube 人事|株式会社ニッセイコム
  • Sociaクラウド 人事システム|株式会社エフエム
  • Habi*do|株式会社Be&Do
  • Smart Boarding|株式会社FCEトレーニング・カンパニー
  • 人財BOXクラウド|株式会社豊通シスコム
  • ヒトマワリ|株式会社グローバンス

▼人事評価

  • P-TH|AJS株式会社
  • Cultiiva Global/HM|日本電気株式会社
  • 明快|究和エンタープライズコンコード株式会社
  • 人事くん|株式会社レントラックス
  • ススムくん|株式会社ケー・デー・シー
  • e-評定|エヌ・ティ・ティ・アドバンステクノロジ株式会社
  • FxT 人事評価システム|TIS株式会社
  • HR-Platform|フォスターリンク株式会社
  • Zoho ピープル|ゾーホージャパン株式会社
  • ゼッタイ!評価|株式会社あしたのチーム
  • MINAGINE人事評価システム|株式会社ミナジン
  • MBO Cloud|株式会社サイダス
  • ESI mini|株式会社ワン・オー・ワン
  • HUE Talet|株式会社ワークスアプリケーションズ
  • スマレビ|株式会社シーベース
  • HR Brain|株式会社HRBrain
  • コンピリーダー|株式会社あしたのチーム

▼モチベーション管理

  • jinjre ワーク・バイタル|株式会社ネオキャリア
  • HR OnBoard|エン・ジャパン株式会社
  • Carely|株式会社 iCARE
  • Geppo|株式会社ヒューマンキャピタルテクノロジー
  • テガラみる|株式会社テガラミル
  • A;(エー)|Laboratik Inc.
  • SMILE SCORE|SMILE SCORE株式会社
  • wevox|株式会社アトラエ
  • モチベーションクラウド|株式会社リンクアンドモチベーション
  • Unipos|Fringe81株式会社
  • Refcome Engage|株式会社リフカム

かなり数としては多いですね。それぞれの強みなどについては、またどこかで展開したいと考えています。

タレントマネジメントに興味関心があれば嬉しく思います。

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