【採用面接でケーススタディを実施】実務に該当する?報酬が発生しないのは法律的に良い?
結論から言うと、実際の顧客に電話をかけ、それが企業の利益につながるような「実務」である場合、無報酬で行わせることは法律的に「アウト」である可能性が非常に高いです。選考の一環としての「ケーススタディ」や「ワークサンプル」は一般的ですが、そこには明確な境界線があります。
「選考(テスト)」と「労働」の境界線日本の労働基準法において、報酬が必要な「労働」にあたるかどうかは、主に「使用従属関係」があるかどうかで判断されます。
| 区分 | 内容 | 報酬の必要性 |
| 選考・テスト | 模擬データの分析、架空の顧客へのロールプレイング、筆記試験など。企業に直接的な利益が発生しないもの。 | 不要(ただし、拘束時間が極端に長い場合は公序良俗に反する可能性あり) |
| 労働(実務) | 実際の顧客への架電、実際のコードの実装、売上に直結する資料作成など。企業が経済的利益を得るもの。 | 必要(最低賃金以上の支払いが必要) |
採用面接で「実務」→報酬発生の可能性がある場合はNG
企業が候補者に実際のリストを渡して架電させる行為には、リスクが伴います。採用面接を行う上で企業が「このリストに、このスクリプトで電話して」と指示している時点で、それは「指揮命令」にあたります。
その電話でアポイントが取れたり、成約に結びついたりすれば、企業はタダで利益を得たことになります。これは「搾取」とみなされる典型的なパターンになります。最低賃金法違反にも繋がり、1時間でも「労働」とみなされれば、その地域の最低賃金以上を支払う義務が生じます。
同意書を結んだ場合は?
「これは選考だから同意してほしい」という一筆があったとしても、法律(強制行規)は個別の合意より優先されるため、無報酬が正当化されるわけではありません。
企業側が「テスト」と称して無報酬で実務をさせている場合、労働基準監督署からの是正勧告(未払い賃金の支払い)などのペナルティを受ける可能性があります。そのため、もしそのような面接に遭遇した場合は、面接を受けた所轄の労働局などへ相談を推奨します。
全ての企業で言えることではないですが、採用段階で法を軽視する企業は、入社後もサービス残業やパワハラが常態化しているリスクが高いと推測されます。もし面接で「実際にこのリストに電話してみて」など実務が発生した場合は少し注意が必要です。
今の時代、優秀な人材ほど「企業の誠実さ」をシビアに見ています。実務を無報酬でやらせるような企業は、長期的に見てあなたのキャリアにプラスにならない可能性が高いため辞退をおすすめします。



























