【外資系不動産に新卒で就職】やめておいた方がいい?英語力は?気になる年収・転職難易度をプロが教えます。
不動産業界は新卒入社ではやめておいた方がいい?
不動産業界に新卒で入社することは、決して悪いことではありません。転職市場でも高く評価を受けますので、安心してください。
ただ、厳しい業界ではありますので3年間やり切る自信がなければ避けた方がいいでしょう。
不動産業界は転職を見据えるならおすすめ
不動産業界は転職市場でも高く評価を受ける傾向があるため、転職を見据えているならおすすめです。
転職市場では、同じ営業職でも上記ようなヒエラルキー(階層)が存在し、上位になればなるほど報酬・待遇・異業種転職がしやすい特徴があります。
無形商材(金融・広告・人材紹介・コンサル・ソフトウェアなどのITサービス)の法人営業経験は市場から高く評価されます。
しかし不動産業界は例外です。「有形:個人営業」ですが「単価が高く、営業力が求められる」業界なため、引く手数多です。
上記のような経験があり、上位20%の営業成績があれば、転職時に高い評価を受ける傾向があります。
外資系不動産業界とは?3つの分野の仕組みと仕事内容を徹底解説
不動産業界についてあまり知らない方は、上記動画の確認をお願いします。
外資系不動産の仕事は「建物や土地の価値をどう扱うか」「価値のある施設を作るために土地を探す」などコンサルティングに近い仕事と言えます。
そのため、不動産に関する資格を持っているだけでは務まらない可能性があり、幅広く深い知識・考え方が必要になってきます。
アジアで有力視されている市場としてはシンガポール・マレーシア・韓国・香港あたりがですが、香港は自由市場が消滅しつつあり、シンガポール、マレーシア、韓国は人口や経済規模で日本より小さく、不動産売買をめぐる制度や法律に未整備な点が多いです。
そのため整備された不動産の投資環境、流通する物件数が充実している点が日本の不動産市場の強みになります。
外資系不動産の仕事には英語が必要とは限らない
外資系企業となると、英語力を求められると思う方は多いですが、必ずしも英語力が必要かと言われますと、そうとは限りません。
なぜなら、相手にするクライアントのほとんどは日本人であり、外資系企業の物流施設を建てるために土地の交渉という仕事でも相手は日本人である可能性が高いため英語が使えないリスクがあります。しかし、英語ができることで任せられるお仕事が増える英語ため、外国語ができることはプラスになります。
外資系不動産は高学歴が多い
一部企業になりますが、学歴フィルターが存在します。
難関国公立大学や旧帝国大学、東京大学、京都大学、一橋大学、東京工業大学、早稲田大学、慶應義塾大学など最低でもGMARCH以上の学歴が必要となります。
学歴だけでお見送りになることはないですが、適性検査があり、これを突破するには一定以上の学力が必要になります。
企業によって重視する学歴レベルは様々ですが、特に外資系・不動産金融は学歴を重視する傾向にあります。
学歴が足りない場合は「実務経験」を積む
外資系不動産は学歴が重要視される傾向がありますが、学歴が足りない場合は「転職をして入社する」ことも視野に入れましょう。
不動産業界で3年ほど経験をし英語力を磨くことができれば、新卒採用よりチャンスがある場合もあります。学歴が不足している場合、そのギャップを埋めるための実務経験を積みましょう。
外資系不動産業界:新卒の給料は?
不動産業界における新卒の初任給は、企業や地域によって異なりますが、初任給の目安は「約20万円〜25万円」が相場です。大都市圏や大手不動産会社の場合、初任給はやや高めになる傾向があります。
しかし、実力主義の外資系不動産の年収は、20代のうちに年収1000万円も可能です。結果を出せなければ年収は上がらず、解雇にされてしまう危険性もありますので、慎重に判断しましょう。
不動産で稼げる職種ランキング
不動産業界には多彩な職種があり、特に稼ぎやすいとされる職種に就くことで、高年収が狙えます。ランキングはあくまでも傾向になります。企業によって報酬が違うため、求人票を確認してください。
1位:不動産投資・売買営業
不動産投資や不動産売買の営業は、戸建て住宅や中古物件など幅広い不動産の売り買いを担当する営業職です。
不動産営業の多くは、業績によって報酬がアップする成果報酬型を採用しています。不動産投資は富裕層や投資家が税金対策や資産分散として活用することも多く、1件数千万〜数億の高額物件も少なくありません。そのため、インセンティブが高く、平均年収よりも大幅に高額な報酬が狙えます。
高い報酬を得る代わりに、高い目標があります。単価も高いためなかなか売れないこともあります。ストレス耐性があり、マネーモチベーションが高い方に向いています。
2位:マンションデベロッパー・土地活用
マンションなど不動産デベロッパーや土地活用は、土地の仕入れから建物が完成するまでの一連の業務を行います。仕入れた土地をどう活用するかを検討し、目的に合った建物や施設を建設するために、企画から各種許認可の取得、建設業者への発注まで幅広く担当します。
デベロッパーは、土地の建物販売や経営、施設入居者のテナント料などで収益を得ています。案件単価は高いため、不動産業界でも特に高年収で、平均年収が1000万円以上の大手企業も多数あります。
就活生に人気なポジションです。応募が多いためしっかりと対策をしましょう。
3位:売買仲介営業
不動産売買の仲介営業とは、戸建て住宅やマンション、土地といった不動産の売買を仲介する職業です。不動産のオーナーと買い手とのマッチングや、土地の購入を検討しているデベロッパーへの情報提供などを担当します。
不動産仲介の営業職の中でも、「売買」は「賃貸」に比べて1回の成約金額が高く、インセンティブなどにより年収が高い傾向です。平均年収が600〜700万円以上の企業も多く見られます。
戸建て・土地などの売買では、不動産に関する法律を学ぶ必要があります。将来独立するだけの力を得ることができるため、勉強が好きな方におすすめです。
4位:賃貸仲介営業
不動産の賃貸仲介営業は、売買に比べると年収は低いものの、条件次第では高年収が見込めます。
成果報酬型の場合、業績を上げるほどインセンティブが付いて報酬がアップします。
賃貸営業やルームアドバイザーといった職種は、未経験からチャレンジしやすい点も魅力です。ただ、年収300万円〜400万円など平均年収帯の求人も多く見られます。
賃貸仲介営業は「SUUMO」などの媒体から問い合わせがあり、不動産を仲介する来店型営業がメインになります。テレアポなどを沢山する業態ではないので、未経験でも挑戦しやすいポジションです。ただ、基本は平日休みになります。新学期に向けた1月〜3月は繁忙期になりやすいため、土日休み希望でライフワークバランスを重視したい方は注意が必要です。
不動産業界に新卒で入社、有利な資格は?
不動産仲介業では、宅建士(宅地建物取引士)の資格が必須になります。
多くの賃貸不動産会社は宅建免許を取得しているため、宅建士(宅地建物取引士)と宅建免許が必須と思われそうですが厳密には違います。行う業務によって宅建免許を必要とします。
宅建資格は合格すると一生有効な資格です。(宅建士の免許証は5年に1度の更新手続きが必要です。)そのため企業の集合研修やキャリアアップ支援のため資格手当対象、人事制度対象など積極的に取り組む不動産会社が多いため、宅建士を足掛かりとして、ダブルライセンス・トリプルライセンスを目指してキャリアアップしょう。
不動産業界で役立つ資格
資格名 | 資格概要 |
---|---|
宅地建物取引士 | 不動産取引に関するプロフェッショナルです。宅建業は勿論、不動産を担保とする金融業や、新規出店を計画する小売業など、畑違いの業界でも大きな武器となる国家資格。 |
賃貸不動産経営管理士 | 賃貸住宅の管理を専門とする唯一の資格です。賃貸住宅の管理業務等の適正化に関する法律おける「業務管理者」の要件とされた法体系に基づく国家資格です。 |
マンション管理士 | マンション管理の国家資格です。マンションで発生する日常的な事から、大規模修繕、建替え等様々な問題を取り扱い、管理組合の相談に応じ解決していく時代が求めるスペシャリストです。 |
管理業務主任者 | 管理組合に管理委託契約に関する重要事項の説明や管理事務報告を行う際に必要な国家資格です。 |
不動産鑑定士 | 不動産鑑定士は、不動産の適正な価格を判断できる唯一の国家資格です。 |
土地家屋調査士 | 不動産登記の「表示に関する登記」を、お客様の代わりに申請する職業です。公共性が高いこの職業につけるのは国が定めた「土地家屋調査士」の資格をもつ者だけです。 |
FP(ファイナンシャル・ プランナー) | FPは、お金にまつわる知識をベースに顧客が望むライフプラン(生涯生活設計)のコンサルティングを行う総合アドバイザーです。 |
不動産業界へ新卒で入社:離職率は高い?
厚生労働省の調査によると、2017〜2021年の不動産業界の離職率推移は平均15%前後と発表があります。近年では働き方改革や残業規定の見直し、有給消化率の上昇により離職率は低下傾向です。
業界 | 離職率 |
---|---|
飲食・宿泊サービス業 | 25.6% |
娯楽・生活サービス業 | 22.3.% |
教育・学習支援業 | 15.4% |
運送業 | 11.5% |
製造業 | 9.7% |
金融業 | 9.3% |
不動産業界へ新卒入社が向いている方
これまで1000名以上の学生とお会いする中で、不動産業界へ新卒入社が向いている方の事例を紹介します。
・給与所得者全体の上位5%である、20代で年収1000万円を超えたい人 |
・学歴に正直自信がないが、稼ぎたい、成長したい人 |
・自分を圧倒的に成長をさせ転職市場でも有利になりたい人 |
・同年代と比べて稼ぎたい人 |
・都市開発など影響力が大きい仕事をしたい人 |
不動産業界においてどの分野で就職するか次第ですが、総合職・営業職にアサインされる方が多いはずです。営業職に抵抗がある方・安定したい方・定時上がりを検討する方は避けた方が良い業界です。外資系不動産では英語を使わない場合もありますので、使えない場合でも入社したいかを検討しましょう。