■コラム

【親の介護で転職】Uターン/Iターンの転職点をプロが教えてます!

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転職エージェントとしてこれまで4000名以上のキャリア支援に従事。CxO人材・営業職・マーケティング職・管理部門(人事・法務・経理・弁護士・税理士など)幅広く支援。 現在は人事コンサルとして組織課題を解決。これまでの経験を活かし、就活生・転職希望者向けに<プロ>が執筆したキャリア支援メディアを運営。
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親の介護どれくらいの費用がかかる?

親の介護にかかる費用は、介護の必要度や介護の形態によって異なります。

一般的な費用の目安を挙げますが、地域や介護サービスの種類によって異なるため、具体的な金額は参考程度にしてください。

在宅介護

在宅介護とは、自宅で介護を行うことです。介護保険制度を利用する場合、サービス内容に応じて自己負担があります。

具体的な自己負担額は、所得や年齢、介護の必要度などによって異なりますが、月額5万円程度が目安となります。

また、在宅介護に必要な設備や介護用具を自己購入する場合、費用がかかることもあります。

車いすやトイレ用品、ベッドなどの介護用具の購入費用は数十万円から100万円を超えることもあります。

介護施設

介護施設には、特別養護老人ホームやサービス付き高齢者向け住宅などがあります。

これらの施設に入居する場合、入居費用や月額利用料がかかります。入居費用は数百万円から1,000万円以上になる場合もあります。

月額利用料は施設によって異なりますが、数十万円程度が目安となります。

介護サービス

介護サービスには、訪問介護や通所介護、デイサービスなどがあります。これらのサービスを利用する場合、自己負担が発生することがあります。月額5万円程度が目安となります。

親の介護にかかる費用は様々であり、介護保険制度や自治体の支援制度などを利用することで自己負担を抑えることもできます。

ただし、介護の必要度や介護サービスの種類によって異なるため、具体的な費用は事前に十分な調査が必要です。

介護費用の自己負担額は1~3割

母親や父親の介護が必要になった場合、家族で身の回りの介護をすべて行うこともできますが、サラリーマンとして仕事をしていたり実家を離れていたりすると簡単ではありません。

そんなときは、各種介護保険サービスを利用するのが一般的です。

介護保険サービスにはさまざまな種類があり、有料老人ホームや特別養護老人ホーム(特養)、サービス付き高齢者向け住宅などの介護施設に入所したり、自宅で訪問介護やデイサービスなどを受けたりする方法があります。

入居一時金や施設の利用料など、選択した方法や施設によって金額が異なるため、不安があればFP(ファイナンシャルプランナー)やケアマネジャーに相談すると良いでしょう。

介護保険サービスを利用する場合、介護保険の対象となる費用の負担割合は1~3割で、利用者本人の所得や65歳以上の方の世帯人数によって変わります。

まず、利用者が要支援や要介護者に認定されると、自己負担の割合は1割になるのが基本です。

2割負担になるのは、「合計所得金額が220万円以上かつ、年金とその他の収入の合計金額が240万円以上340万円未満(2人以上の世帯の場合、346万円以上463万円未満)」の方です。

「合計所得金額が220万円以上かつ、年金とその他の収入の合計金額が340万円以上(2人以上の世帯では、463万円以上)」の方は、3割負担となります。

ただし、一定金額を超えた分や、介護保険の対象とならない食費などは、全額負担となるため注意しましょう。

介護期間の平均である54.5カ月(4年7カ月)で計算した場合、介護費はおおよそ平均500万円程度かかります。

親の介護費用に活用したい制度

高額介護サービス費を利用する

介護費用の負担を軽減するには、高額介護サービス制度を利用するのも良いでしょう。

高額介護サービス費とは、1カ月の介護費の負担額が限度額を超えた場合に、超過分が払い戻される制度です。

市町村民税課税~課税所得380万円(年収約770万円)未満の一般的な所得の場合、負担上限額は44,000円となっています。

基準を超えて負担しているのであれば、払い戻しを受けられる可能性があるため、一度確認してみましょう。

【出典】:「高額介護サービス費の負担限度額が変わります」(厚生労働省)
https://www.mhlw.go.jp/content/000334526.pdf

生活福祉資金貸付制度を利用する

生活福祉資金貸付制度は、所得の少ない世帯や認知症などの障害を持った方がいる世帯、介護が必要な高齢者がいる世帯を対象とした貸付制度です。

無利子もしくは低利子で融資を受けられるため、生活困窮者のセーフティネットとして役割を果たしています。

ただし、通常の貸付と比較すると負担は軽減されるものの、貸付のため返済が必要な点に注意しましょう。

特定入所者介護サービス費

特定入所者介護サービス費は低所得者の介護に利用可能な、居住費(滞在費)・食費の補助を受けられる制度です。

所得と預貯金の状況に応じて、第1段階・第2段階、第3(1)段階、第3(2)段階の4段階に区分されます。

居住費はこの段階と居住している部屋の種類によって負担限度額が決まります。食費は段階によって一義的に上限が決まる仕組みです。

特定入所者介護サービス費は特別養護老人ホームなどの公的な介護施設に入所しているときにだけ適用可能です。世帯全員が住民税非課税になっている場合には対象になる可能性があるので、お住まいの市区町村に問い合わせてみましょう。

利用者負担の軽減制度

国や都道府県、市区町村などによって公費で介護負担を軽減する制度もありますが、社会福祉法人などの協力による利用者負担を軽減する制度もあります。

軽減制度を設けている社会福祉法人の介護施設などを利用した場合に適用できる可能性があるので、利用する介護施設を検討するときには念頭に置いておきましょう。

利用者負担の軽減制度は市区町村の窓口で申請をすることで負担を減らせる仕組みになっています。

利用者負担の4分の1、老齢福祉年金受給者は2分の1が軽減される制度です。利用できる施設やサービスは限られますが、介護費の削減には効果的です。

税金の控除

介護費の支払いが直接的に減るわけではありませんが、税金の控除を適用することで支出をトータルとして減らすことが可能です。

介護保険料は社会保険料控除の対象なので所得税も住民税も減らせるでしょう。

また、介護サービスの利用料のうちで医療に関連する内容については医療費控除の対象になります。

要介護認定を受けて医師による治療を受けている場合には、「おむつ使用証明書」を発行してもらうことでおむつ代も医療費控除の対象にすることが可能です。

訪問看護や訪問リハビリテーションなども医療として位置づけられているので医療費控除の対象になります。

介護のためにU Iターン移住するメリット

・親の様子がよく分かり、いざというときすぐに駆けつけられる
・介護サービス関係者との関係が築きやすく、連携しやすい
・介護関係の手続きがしやすい
・住居費が抑えられる
・都心で暮らすより生活費が抑えられる

介護のためにUターン移住することで、家族と近くに住めたり、地元の医療や介護サービスを利用できたり、住宅や生活費が安くなったり、仕事と介護を両立しやすくなったりするメリットがあります。ただし、移住には様々なリスクや課題もあるため、慎重な検討が必要です。

介護のためにU Iターン移住するデメリット

・生活環境が大きく変化するストレスがある
・親の近く、または一緒に生活することで、関係が煮詰まりやすくなる
地元にこれまでのキャリアを活かせる転職先がない場合がある
・転職により、収入が減ることがある
・地域のつながりが密接な分、地域参加や近所づきあいが負担になりやすい
・商業施設やレジャー施設が少ないため、買物や遊ぶ場所が限られる

介護のためにUターン移住する際のデメリットは、仕事の環境が変わること、都市部に比べて交通網が弱いこと、地域によってはコミュニティの形成が難しいこと、都市部に比べて文化・生活習慣が異なることなどが挙げられます。

ただし、これらのデメリットは、移住前にしっかりと調査し、慎重に検討することで、ある程度回避することができます。

とくに気を付けたいのが、転職により収入が大きく減ってしまうパターンです。

Uターン介護を機にそれまでの仕事を辞め、アルバイトやパート、派遣などの非正規労働に切り替えるような場合は注意が必要です。

収入が、家賃や生活費が減ることで相殺できる分より大きく減ってしまうと、はじめはよくてもじわじわと精神的な負担が大きくなってきます。

介護が長期化する可能性も考え、経済的な基盤は自分自身で確保して、親のお金に頼らず生活できるようにしておくことが大切です。

Uターン介護に向く人、向かない人

Uターン介護に向いている方

・親との時間をできるだけ多く持ちたい人
・移住してもリモートワークでそのまま仕事を続けられる人
・一度仕事を辞めても、職場復帰しやすい資格を持っている人
・安定した収入を確保できる人
・田舎暮らしが好きな人、田舎で暮らしたい人
・近所づきあいが苦にならない人

遠距離介護の方が向いている方

・親との時間だけでなく、自分の時間もしっかり持ちたい人
・移住すると転職する必要があり、収入が下がったり不安定になる人
・都会の生活が好きな人
・近所づきあいが苦手な人

ムリをして向いていない選択をすると、親と子の双方にとってストレスが多い生活になってしまいます。決断の前には、自分がどちらのタイプなのかよく考えてみることも必要です。

Uターン以外の選択肢

「遠距離介護」といって、離れた場所からでも親の介護は可能なスタイルがあります。

さまざまな介護サービスを利用しながら親の生活を支援していきます。少子高齢化と都市部への人口集中が進むなかで、今後このスタイルは増えていくと考えられています。

遠距離介護の一番のメリットは、自分の生活を大きく変えずに済むことです。

もちろん、いざというときにすぐに駆けつけられないなど、遠距離介護ならではの悩みはあります。

しかし帰省時など限られた時間しか一緒にいられない分、いつもフレッシュな気持ちで親と接することができるのはメリットです。移

住のデメリットが大きいと予想されるなら、こうした選択肢を選ぶことも一案です。

Uターン介護、遠距離介護、それぞれ一長一短があり、どちらも楽ではありません。

しかし親の介護を乗り切るためには、自分自身が心も体も元気でいることが大切です。そのために間違いのない選択をしたいものです。

親の介護費用で問題を起こさないよう注意すべき点

  • 親の貯蓄が足りず、身内の誰が介護費用を負担するのか揉めた
  • 親の介護費用を長男が負担していたが、相続の話で、次男・三男とも揉めた

親の介護費用に関する問題を起こさないために、対策できることは多くあります。

介護を理由に家族の関係が悪化するといわれています。注意すべき点をしっかり押さえておきましょう。

親の生活支援について家族で考える

1つ目は、親の生活支援について、前もって家族で考えておくことです。親の介護がいつから必要になるかは誰にも予測がつきません。ある日突然、介護が必要になる場合もあるでしょう。

突然、介護が必要になると、何から手をつければいいか、わからなくなる方も多いのではないでしょうか?「親の介護費用はどうする?」「デイケアに依頼する?」「自宅を介護用にリフォームする?」などさまざまな問題が次から次へと発生します。

あらかじめ、親の介護(費用・お世話など)について、家族や兄弟で話しておきましょう。一番理想的なのは親が元気なうちに、親も含めて話し合っておくことです。

親の介護によるストレスとの向き合い方や解消法について知りたい方はこちらの記事もご覧ください。

親の貯蓄事情や保険の加入状況を把握する。

2つ目は、親の貯蓄事情や保険の加入状況を把握しておくことです。親の介護費用は「親の貯蓄」から支払う場合の方が多いでしょう。

そのため、親の貯蓄や保険などの資産状況を確認し、年間でどのくらい取り崩せるのかを試算してみるとよいでしょう。

取り崩せる額を確認できると、どの程度の介護費用に充てる事ができるかが具体的にイメージできます。また、介護施設に入所しても、費用的に問題ないかが把握できます。

介護はいつから発生するのかわからないため、前もって準備しておく意識が何より大切です。前もっての準備は、親の金融資産等をいつでも引き出せるようにしておくこと、がポイントです。

有価証券など、本人が解約・売却手続きをしないと現金化できないものの手続きや、保険請求を家族ができるようにしておくなど、後回しにしないで早めに取りかかりましょう。

親の介護に伴う影響に関して、詳しくは以下記事をご覧ください。

仕事と親の介護で追い込まれない方法

仕事と親の介護を両立するために悩んでいる方が多いのをご存じでしょうか?

厚生労働省の調査によると、介護離職者によって仕事をやめた方の59.4%は「仕事と介護の両立が難しかった」とのことでした。

また、精神面・身体面・経済面において全体的に負担が増したとも回答しています。

仕事と親の介護の両立は非常に難しい問題ですが、追い込まれないために制度や相談先を把握しておきましょう。

介護休業制度の内容を理解する(育児介護休業法)

親の介護に活用できるのが介護休業制度です。

介護休業制度は育児介護休業法で定められている制度で、仕事を休んで、介護に専念するためのものです。育児休業制度のほうが馴染み深い方も多いでしょう。

休業期間中も給付金として67%支給され、無給になるわけではないので安心してください。

ただし、育児休業と異なる点は、「給付金が支給される日数が93日まで」と押さえておきましょう。

これからの日本は高齢者が増えていくため、家族が介護をサポートしなければならない状況が増えると予測されます。

あらかじめ、自分の親の介護への関わり方を意識して、介護休業制度の内容を理解しておくといいでしょう。

介護しながら働くことにおすすめの職種や業界は?

近年はテレワークが広く普及しており、オフィスに行かずに自宅やカフェなどから仕事をすることができます。

テレワークが可能な職種であれば、介護と仕事の両立がしやすくなるため、おすすめの職種と言えます。

テレワークが可能な職種には、以下のようなものがあります。

  1. セールス・マーケティング
    セールスやマーケティングの業務は、オフィスに行かなくても自宅や外出先で仕事ができる場合があります。近年では、リモートワークにも対応した営業やマーケティングの業務も増えており、テレワークが可能な職種と言えます。
  2. コンサルタント
    コンサルタントは、企業や団体の課題を解決するためのアドバイスや支援を行う専門職です。コンサルティングは、オフィスに行かなくても自宅やクライアント先で仕事ができるため、テレワークが可能な職種と言えます。
  3. ライターや編集者
    記事作成や校閲など、文書の制作業務には、オフィスに行かなくても自宅で仕事ができる場合があります。ライターや編集者は、テレワークが可能な職種と言えます。
  4. エンジニア
    プログラムの開発やテストなど、パソコンを使用した業務が多いエンジニアは、テレワークが可能な職種と言えます。近年はリモートワークにも対応している企業も増えており、自宅で仕事ができる環境が整ってきています。
  5. デザイナー
    グラフィックデザインやWebデザインなど、デザイン業務は、オフィスに行かなくても自宅で仕事ができる場合があります。クラウドツールを使用することで、デザイナーもテレワークが可能な職種と言えます。

以上のように、テレワークが可能な職種には、ライターや編集者、エンジニア、デザイナー、コンサルタント、セールス・マーケティングなどが挙げられます。

ただし、業務内容によっては、オフィスに出勤する必要がある場合もありますので、企業の方針や業務内容に応じて判断する必要があります。

リモートワークが多い業界

リモートワークが多いとされる業界のいくつかお伝えします。

ソフトウェア開発およびIT業界

ソフトウェア開発やIT関連の仕事は、リモートワークが一般的に行われる業界です。多くの開発者やエンジニアは、オンラインツールやコミュニケーションプラットフォームを使用してチームと協力し、プロジェクトを遂行します。

デジタルマーケティング業界

デジタルマーケティングは、オンライン広告やソーシャルメディアを活用したマーケティング活動です。この業界では、コンテンツ制作、ソーシャルメディア管理、データ分析などが主にオンラインで行われ、リモートワークの機会が多くあります。

ライティングおよび編集業界

ライティングや編集の仕事は、文章を作成したり編集したりするために主にコンピュータとインターネットに依存しています。ライティングや編集のプロフェッショナルは、オンラインでクライアントと連絡を取り合い、仕事を遂行することが一般的です。

コンサルティング業界

多くのコンサルティング業界では、オンライン会議やビデオチャットツールを使用してクライアントとのコミュニケーションを行います。これにより、コンサルタントは自宅やリモートの場所から仕事を遂行することができます。

教育・オンライン教育業界

オンライン教育は近年急速に成長しており、多くの教育機関や企業がリモートワークの機会を提供しています。オンラインプラットフォームを使用して教育コンテンツを作成し、オンライン授業やトレーニングを提供することが一般的です。

リモートと出社のハイブリッド型が多い

リモートワークと出社のハイブリッドモデルが多く採用されているため、フルリモートの案件は特定の職種以外だと難しい傾向があります。

柔軟性とワークライフバランスの提供

ハイブリッドモデルは、従業員にとって柔軟性とワークライフバランスを実現する機会を提供します。

リモートワークの一部と出社の一部を組み合わせることで、従業員は通勤時間の節約や家庭との調和を図ることができるため増えています。

生産性の向上

一部の従業員にとって、自宅やリモートの環境での作業は集中力や生産性を高めることができる場合があります。

フルリモートだからこそ「休職」をしてしまう方も一定数いることからチームやプロジェクトの会議などをあえてオフィスに出社する企業も増えています。

ハイブリッドモデルは、従業員が最適な環境で最も生産的に働けるような制度の1つとして導入が進んでいます。

人材の獲得と定着

リモートワークの選択肢を提供することで、地理的制約を超えて優れた人材を獲得することが可能になります。

また、従業員が自分の生活環境に合わせて働けるため、企業の魅力や従業員の定着率が向上する可能性があります。

一部の企業や業界では、オフィスでの対面コミュニケーションやチームの一体感を重視している場合があります。企業文化や風土によっては、従業員同士の交流やアイデアの共有がオフィス環境で促進されることが重要とされ、フルリモートの求人が少ない場合があります。

また特定の業界では、セキュリティ上の懸念から、従業員がオフィスのネットワーク内で働くことを好む場合があります。機密情報や個人情報の保護が重要な場合、オフィスでの作業が求められることがあります。

オンラインツールやコミュニケーションプラットフォームの進歩にも関わらず、一部の企業や業界では、直接的な対面コミュニケーションの重要性を考慮して、フルリモートではなくハイブリッドモデルを選択されているため、フルリモート案件は少なく選り好みがしづらいとお考えください。

ただ、複数の転職サービスを利用することで可能性を広げることができます。

ぜひ、複数のサービスを利用してください。

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